2024年度は、「年間キャンペーンを中心とした、広告活動の強化」の方針の下、社会の変化を見据えたテーマ設定により、価値ある広告・クリエイティブを制作し、人々の行動・社会の動きへとつながるようなメッセージの発信に努めていきます。
ACジャパンは1971年の創設時から「公共マナー」「いのちの大切さ」「環境問題」など様々なテーマでキャンペーンを展開してきましたが、一方で社会が抱える課題はますます多岐にわたり、未だ解決に至っているわけではありません。
そのような課題に対して、公共広告はどうあるべきなのか、どのようなメッセージを発信していくべきなのか、ACジャパンの活動の重要性がますます高まっているなか、2024年度全国キャンペーンのテーマを設定しました。
●全国キャンペーンA―不寛容な時代~エンパシーをヒントに
私たちの社会では多様性が叫ばれる一方で、他者への不寛容な行動が広がっています。頼りあえる人を失った社会からお互いを理解し助け合う社会へ、共感や信頼が助け合いに結びつくような社会の必要性を感じています。全国キャンペーンAは「不寛容な時代~エンパシーをヒントに」をテーマに企画を募り「決めつけ刑事(デカ)」という作品に決定しました。この作品では昨年度と同様、広告表現として手話と字幕(オープンキャプション)を取り入れた情報保障の取り組みを実施しています。
●全国キャンペーンB―防災
近年、豪雨や台風、地震による大きな被害がたびたび起きています。いつどこで起こるかわからない災害だからこそ、日頃の心がけや備えが重要となります。ACジャパンが目指す、人々の行動につながるようなメッセージを発信したいとの考えのもと、全国キャンペーンBでは「防災」をテーマとしました。採用されたのは「ゆうちゃみの3日ぶん」という作品で、従来同様、英語字幕対応を実施するとともに、今年度より日本語のクローズドキャプション字幕による情報保障の取り組みを行っています。