Report第20回ACジャパン広告学生賞 受賞作品発表
20回目を迎えた「ACジャパン広告学生賞」は今回も多くの学校に参加いただき、
クオリティーの高い作品が全国から多数集まりました。
学生らしい感性で制作された公共広告はテーマや表現方法が多岐にわたり、一次・二次・最終選考と毎回白熱した
審議が繰り広げられ、厳正なる選考の末にグランプリ、準グランプリ、審査員特別賞、優秀賞、奨励賞が決定いたしました。
グランプリと準グランプリ受賞作品は、ACジャパンの広告として7月より後援社のBS11局、全国5紙で放送・掲載されます。
また、コロナ禍で長らく中止していた表彰式は5年ぶりの開催となり、
3月27日(水)に渋谷のスクランブルホールで執り行われました。
会場は受賞者のあふれる笑顔に包まれ、節目となる20回目の開催を明るく華やかに締めくくりました。
Review講評
おかげさまで20回、次の20回へ
ACジャパン広告学生賞は今回で第20回を迎えることが出来ました。
コロナ禍の中で2020年には開催を継続するべきかどうか悩みましたが、
全国の先生方からの開催を望む声に励まされるように実施を決断しました。
その後は参加校数も応募作品数も大きく増加し、
作品のクオリティーも年を追うごとに高まっていると感じています。
今回の選考過程を見ていても、テーマ選定や表現アイデアなどが以前より
益々多様になっており、選考委員の皆さんが感心していました。
これまでの20回がそうであったように、今後は現在の高校生や中学生が皆さんの
後に続き、この賞が次の20回へと続くことを楽しみにしています。
応募いただいた皆さまと先生方に心から御礼を申し上げます。
あなたの作品に、広告の力を思い知る。
大人がつくるACの広告よりも、学生賞の作品のほうが面白い。
昔から私はこっそりそんなふうに思っていました。というより、むしろそうでなくちゃダメなのかもしれません。
ACの広告アイディアを考えることは、身近な日常の課題をよくよく考えることでもあり、学生の皆さんが大人と
同じような視点や価値観でしか世の中を見ていないのだとしたら、それはそれでちょっと物足りないのです。
これから生きていく時代を、人と人との空気感を、自分たちの声と知恵で変えて行くんだ。
学生賞の作品にはぜひそんな気概が欲しい。たとえ表現の仕上がりが粗くても、
大人たちがつくった広告のあたりまえを軽々と飛び越えていくような勢いが大切だと思います。
その意味で今年は大当たりの年でした。
コロナも明けて、めまぐるしい変化に晒されはじめたこの国の希望や不安をあぶり出すかのような切り口の数々。
選考会では上位作品を絞り込むのに最後の最後まで苦労しました。
そしてすべての作品を見終えて、あらためて「広告の力」を思い知らされました。
応募されたすべての皆さんの才能と努力に、今年も完敗です。