Report第21回ACジャパン広告学生賞 受賞作品発表
21回目を迎えた「ACジャパン広告学生賞」は今年も多くの学校に参加いただき、
テレビCM部門、新聞広告部門ともに過去最多の応募作品数となりました。
学生ならではの感性で制作された公共広告はテーマや表現方法が多岐にわたり、
一次・二次・最終選考と毎回白熱した審議が繰り広げられ、
厳正なる選考の末にグランプリ、準グランプリ、審査員特別賞、優秀賞、奨励賞が決定いたしました。
グランプリと準グランプリ受賞作品は、ACジャパンの広告として7月より後援社のBS11局、全国5紙で放送・掲載されます。
3月25日(火)には渋谷のスクランブルホールで表彰式が開催され、
受賞者の歓喜とあふれる笑顔で第21回の広告学生賞を華やかに締めくくりました。
Review講評
応募作品数が過去最多に
第21回ACジャパン広告学生賞は、テレビCM部門・新聞広告部門ともに、
応募作品数が大幅に増えて過去最多となりました。たくさんの応募をいただきありがとうございました。
社会課題をテーマに公共広告を制作していただくこの賞ですが、世の中の先行きがより一層不透明となり
社会が抱える課題はますます多岐にわたるなか、学生の皆様の社会課題に対する意識が
より高まっている、と感じています。
今年の選考過程をみていると、皆様からの応募作品のテーマ選定は多岐にわたり、
このような社会課題の切り口があるのか、と気づかされ、表現アイデアも広告のプロである
選考委員の皆様を唸らせるなど、作品のクオリティーも高まっています。
広告学生賞の応募をきっかけに、これからも、世の中の社会課題に対する意識を高めて、
また広告に対して関心を持って頂ければ、大変うれしく思います。
応募いただいた皆様と先生方に心より御礼を申し上げます。
気づいたら、動かなくちゃ。
社会課題は、いたるところに転がっている。
近くの町中華から消えかかる季節のメニュー、家から駅まで散見される空き家。
部屋でスマホに目を通すと、SNSでの切り取り記事やさまざまなハラスメントの不満が飛び交い、
いつの間にか過ぎていく時間。ニュースを見れば、闇バイトや詐欺の報道。ふと自分に目を向けると
育ってきた環境や大学生活で気づく多くの疑問。将来を考えれば、選挙のことや地球環境の悪化などなど。
それらの気づきをアクションに変えるために、今年もたくさんのアイデアが集まってきました。
大人がついつい見過ごしてきてしまった、さまざまな課題を、学生という目線から鋭く切り込む。
その多くのアイデアが含む熱量は、いつしか選考会を議論の場に変え、
推したくなる広告ばかりで選考委員全員が迷いに迷いました。
なので、選ばれた作品は、どれも人の心を動かす素晴らしい出来栄えの広告だと胸を張って言えます。
今は社会課題を見つけても、すぐには解決できないかもしれない。
だけど、学生のみなさんが社会に出て、その視点から新しいアイデアが生み出されれば、
きっと社会はもっと良くなる。そう、気づいたら動かなくちゃ、なのです。